ファスティング中の吐き気・気持ち悪さの原因と対処法6選
断食中の吐き気やめまいは、ほとんどの場合病気ではなく電解質不足が原因です。塩水で30〜60分で改善します。すぐに病院へ行くべき6つのサインも解説します。
ファスティング中の吐き気・気持ち悪さの原因と対処法6選
はい、ファスティング中に気持ち悪くなるのはよくあることで、病気のサインであることはほとんどありません。断食を始めて1〜2週間のうちに起こる吐き気、頭痛、立ちくらみは、食事を抜いているせいではなく、電解質が失われることが原因です。塩をひとつまみ入れた水を飲めば、30〜60分でほとんどの症状はおさまり、断食も中断されません。ただし、嘔吐、胸の痛み、失神、意識がぼんやりするといった症状がある場合は、体の調整反応ではないので、すぐに断食をやめて医師に相談してください。
- 最も多い原因: インスリンが下がると、腎臓がナトリウム・カリウム・マグネシウムを排出してしまうこと。
- 一番早く効く対処法: 天然塩をひとつまみ入れた水。30〜60分で効果が出て、カロリーゼロ、断食も中断しません。
- 続く期間: 7〜14日間。2〜4日目が一番つらく、その後は落ち着きます。
- 断食をやめるべきサイン: 嘔吐、胸の痛み、失神、意識がぼんやりする——これらが出たら断食をやめて医師に相談を。
このページでは、症状ごとの対処法と、無理に続けずに断食を中止すべき6つの警告サインを詳しく説明します。
ファスティング中の気持ち悪さを止める方法(応急処置リスト)
- 天然塩をひとつまみ入れた水を飲む — 一番早く効く方法。30〜60分で改善し、断食も中断しません。
- 食事の時間帯にマグネシウムとカリウムを摂る — 頭痛や足のつりの原因になりやすい2つの電解質です。
- 普段より多めに水を飲む — 断食中は喉の渇きを感じにくくなりますが、体が必要とする水分量は変わりません。
- 前日の夜は炭水化物を控える — 糖質の多い夕食は、翌朝の断食をぐっとつらくします。
- 食事ウィンドウを13〜14時間に短くする — 1週間ほど試してから、また少しずつ延ばしていきましょう。
- 嘔吐、胸の痛み、失神、意識がぼんやりするなら、すぐに食べる — これらは体の調整反応ではありません。
それぞれのステップと、どの症状に効くのかを以下で詳しく説明します。
症状・原因・対処法 早見表
| 症状 | 一番考えられる原因 | 一番早く効く対処法 | 様子を見る?それとも中止? |
|---|---|---|---|
| 吐き気・胃のむかつき | 食べ物がない状態での胃酸、血糖値の低下 | まず水、それから塩水。少し休む | 様子を見る |
| 頭痛 | ナトリウムとマグネシウムの不足 | 水に塩をひとつまみ+食事時にマグネシウムを補給 | 様子を見る |
| 立ち上がったときのめまい・ふらつき | ナトリウム不足による血液量の低下 | 塩水を飲み、ゆっくり立ち上がる | 様子を見る |
| 午前中の疲労感 | 前夜の高炭水化物な食事 | 夕食の炭水化物を減らし、食事ウィンドウを13〜14時間に | 様子を見る |
| 筋肉のつり | カリウムとマグネシウムの不足 | マグネシウムのサプリ、カリウムを含む食品 | 様子を見る |
| 嘔吐、胸の痛み、失神、意識がぼんやりする | 断食の調整反応ではない | 断食をやめる | すぐに中止して医師に相談 |
断食中に気持ち悪くなるのは普通のこと?
ファスティング初期に起こる吐き気、頭痛、疲労感、立ちくらみのほとんどは、一時的な体の調整反応であって病気ではありません。だいたい最初の1〜2週間で治まっていきます。ただし、発熱や感染症など実際に体調を崩しているときは、無理に食べるよりも、食事を減らしたほうが体にとって良いこともあります。どちらのケースかを見分ける、はっきりとしたサインがあるので、それを次から説明します。
なぜファスティング中に体調が悪くなるのか
数時間おきに食事をとる生活から、16時間以上食べない生活に切り替えると、体の中では実際に大きな代謝の変化が起きています。血糖値が下がり、インスリンが減り、体は糖質の代わりに蓄えていた脂肪をエネルギー源として使い始めます。
この切り替えの途中で、いくつかの理由で体調が悪く感じることがあります。
電解質のバランスが崩れる — インスリンが下がると、腎臓はナトリウム、カリウム、マグネシウムを尿と一緒に排出してしまいます。これが、断食中の頭痛、疲労、筋肉のつり、立ちくらみの一番よくある原因です。断食が体に悪影響を与えているサインではなく、体の自然な反応であり、数分で改善できます。
血糖値の調整 — 普段から糖質の多い食事をしている人は、体が常にブドウ糖がある状態に慣れています。血糖値が急に下がると、手が震えたり、イライラしたり、吐き気を感じることがあります。これは通常、最初の7〜10日ほどで、体が脂肪をエネルギーとして使うのに慣れてくると落ち着きます。
水分不足 — 食事をとらないでいると、水を飲むのを忘れがちな人が多くいます。断食中は喉の渇きを感じにくくなりますが、体が必要とする水分量そのものは変わりません。
消化のリズムの変化 — 消化のペースが遅くなり、腸が長い休息期間に慣れていく過程で、吐き気やなんとなくの不快感を覚える人もいます。これも一時的なものです。
一時的で心配いらない症状
最初の1〜2週間に出るこれらの症状は、ほとんどの場合一時的なものです。
- 軽い頭痛(特に最初の数日)
- 午前中の疲労感やだるさ
- 軽い吐き気や胃のむかつき
- イライラや甘いものへの欲求
- 急に立ち上がったときのめまい・立ちくらみ
- 少し集中しづらい感じ
多くの人にとって、最初の10日間が一番つらい時期です。体が完全に脂肪をエネルギーとして使うモードに切り替わると、こうした症状のほとんどは消えていきます。不快だったことが、いつの間にか当たり前に感じられるようになります。
症状別の対処法
頭痛: 食べ物に手を伸ばす前に、まず電解質を補給しましょう。天然塩をひとつまみ入れた水と、食事の時間帯にマグネシウム(サプリでも可)やカリウムを含む食品を摂ると、断食中の頭痛のほとんどは30〜60分で改善します。まずはこれを試してください。
吐き気: ペースを落として水を飲みましょう。軽い吐き気は休むことでたいてい治まります。しつこかったり強い場合は、数日間だけ食事ウィンドウを1〜2時間短くしてから、また少しずつ延ばしていくとよいでしょう。
めまい・立ちくらみ: ゆっくり立ち上がりましょう。天然塩をひとつまみ入れた水を飲み、少しの間座るか横になります。数分たってもめまいが治まらない場合は、軽い食事をとって断食を終えましょう。
倦怠感: 休めるときは休みましょう。一番多い原因は、前の晩に炭水化物の多い食事をとったことです。血糖値が乱高下し、その影響が翌朝の断食にまで及びます。前日の食事を低糖質・高脂質にすると、断食は驚くほど楽になります。
胃の痛み: 断食を終える前に胃の痛みを感じる場合、食べ物がない状態で胃酸が過剰に出ている可能性があります。まずは水を飲みましょう。痛みが強い、または続く場合は、断食をやめて医師に相談してください。
ファスティング中にめまいがする理由と、断食を中止すべきサイン
めまいは、断食に関する質問の中で一番多く聞かれる症状で、原因はほぼひとつに絞られます。血糖値の低下ではなく、ナトリウム不足による血液量の減少です。 断食中にインスリンが下がると、腎臓はナトリウムを保持しなくなり、体外に排出してしまいます。ナトリウムと一緒に水分も出ていくため、血液量がわずかに減り、急に立ち上がると脳への血流が一瞬足りなくなります。これが「頭がクラッとする」感覚の正体で、じっと座っているときではなく立ち上がったときに起きるのはそのためです。
対処法は糖分ではなく塩分です。天然塩をひとつまみ入れた水を飲めば、20〜30分ほどで血液量が回復し、断食も中断されません。「めまいがするから」と甘いものを食べれば一時的には治まりますが、断食は終わってしまいますし、1時間後には血糖値の急降下が待っています。塩水のほうが、実は速くて確実な対処法なのです。
心配いらないめまい: 短時間で、立ち上がったときだけ起こり、1〜2分で治まり、断食を始めて1〜2週間以内に起こり、塩水を飲むと改善する。
断食をやめて医師に相談すべきめまい: 横になっても治まらない、実際に失神した(またはしそうになった)、胸の痛みや動悸を伴う、意識がぼんやりする。これらは体の調整反応ではないので、我慢して続ける価値のある断食などありません。
本当に体調不良(発熱など)のときは
少し意外に思うかもしれませんが、風邪や発熱、感染症など実際に体が病気と闘っているとき、食事を減らしたり抜いたりすることは、むしろ体にとってプラスに働くことが多いのです。
体調が悪いとき、体は自然と食欲を落とします。これは体の欠陥ではなく、消化にエネルギーを使うのをやめて、免疫の働きにエネルギーを回すための仕組みです。動物は体調が悪いと本能的に食べるのをやめます。人間も同じです。熱があるときに「食べたくない」と感じるのは、体が正確な情報を伝えてくれているのです。
すでに断食をしている人が体調を崩した場合は、次のことを心がけてください。
- 食欲がないのに無理に食べようとしない
- 水分と電解質をいつもよりしっかり補給する(体調不良はどちらも消耗させます)
- 運動やストレスの多い活動を無理に続けず、休む
- 症状が軽く、体調が許すなら断食を続けても構わない
食事と一緒に薬を飲む必要がある場合は、それに合わせて食事ウィンドウを調整しましょう。これは譲れないポイントです。薬は必ず指示通りに服用してください。
断食を中止して病院を受診すべきサイン
次のような症状が出たら、すぐに断食をやめて医師に相談してください。
- 激しい、または続く嘔吐
- 休んでも治まらない胸の痛みや動悸
- 意識がぼんやりして、うまく考えられない
- 38.5℃以上の発熱
- 横になっても治まらない失神や、失神しかけた感覚
- 強い腹痛
- 本当に不安を感じるあらゆる症状
断食はあくまで道具であって、アイデンティティではありません。断食を延ばすことに、緊急事態を招くほどの価値はありません。
あわせて知っておきたいポイント
- 断食初期の症状の多くは、食べ物ではなく電解質不足が原因です。まずは塩水を試し、20分ほど様子を見てから、それでも治まらなければ断食を終えましょう。
- 2日目や3日目に決まって症状が出るなら、前日に何を食べたか振り返ってみてください。糖質の多い夕食は、翌朝の断食を大きく難しくします。
- 最初から16時間にこだわる必要はありません。13〜14時間から始めて、数週間かけて少しずつ延ばしていくのも良い方法です。
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よくある質問
ファスティング中に吐き気を感じるのは普通ですか?
はい、特に最初の1〜2週間はよくあることです。吐き気は電解質の低下、血糖値の低下、または食べ物がない状態での胃酸によって起こります。塩をひとつまみ入れた水を飲むと、たいてい早く改善します。吐き気が強い、または最初の2週間を過ぎても続く場合は、食事ウィンドウを短くして、少しずつ慣らしていきましょう。
気持ち悪いときは断食をやめるべきですか?
症状によります。軽い頭痛、疲労感、立ちくらみは、食べ物ではなく水と電解質でたいてい改善します。嘔吐、胸の痛み、強い腹痛、意識がぼんやりする場合は、はっきりと断食をやめて医師に相談すべきサインです。
ファスティング中の気持ち悪さはどれくらい続きますか?
多くの人で7〜14日間です。一番つらいのは2〜4日目で、体がブドウ糖を燃やす状態から脂肪を燃やす状態へ切り替わるにつれて、症状は薄れていきます。断食を続けて3週間経っても気持ち悪さが続くなら、それは普通の調整反応ではありません。食事ウィンドウを短くし、医師に相談してください。
なぜ最初の1週間だけ気持ち悪くなるのですか?
体がブドウ糖をエネルギー源にする状態から、脂肪をエネルギー源にする状態へと切り替わっているためです。この代謝の切り替えには7〜14日ほどかかり、その間は一時的な症状が出やすくなります。乗り切るコツは、食事の時間帯の炭水化物を控えめにすること、1日を通してしっかり水を飲むこと、電解質を補給することです。
断食中に薬を飲んでもいいですか?
はい、ただし食事と一緒に飲む必要がある薬もあります。説明書を確認するか、薬剤師に相談してください。食事が必要な薬なら、それに合わせて食事ウィンドウを調整しましょう。断食を延ばすために薬を飛ばすことは絶対にやめてください。
断食は風邪やインフルエンザの症状を悪化させますか?
研究によると、体調不良のときに軽く食事量を減らすことは、免疫の働きを妨げるどころか、むしろ助けになる可能性があります。体調が悪いときに食欲が落ちるのには理由があります。水分をしっかりとり、休息をとり、症状を注意深く見守りましょう。食べたいと感じたら食べてください。食欲が戻ることは、体が回復してきた確かなサインです。
参考文献
- 頭痛、吐き気、立ちくらみは断食中によくある訴えで、重篤な事例はまれです。 Finnell JS, et al. Is fasting safe? A chart review of adverse events during medically supervised, water-only fasting. BMC Complementary and Alternative Medicine. 2018. PMID: 29458369
- 断食中に立ち上がるとめまいがする理由。 Bigard AX, et al. Alterations in muscular performance and orthostatic tolerance during Ramadan. Aviation, Space, and Environmental Medicine. 1998. PMID: 9561280
- 長期断食中に測定された電解質と代謝マーカー。 Dai Z, et al. Effects of 10-Day Complete Fasting on Physiological Homeostasis, Nutrition and Health Markers in Male Adults. Nutrients. 2022. PMID: 36145236
- 断食を中止すべきサイン — リフィーディング症候群とその現れ方。 Mehanna H, et al. Refeeding syndrome--awareness, prevention and management. Head & Neck Oncology. 2009. PMID: 19284691
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この記事は情報提供のみを目的としており、医学的アドバイスではありません。断食を始める前、特に既往症がある場合は、必ず資格を持つ医療専門家にご相談ください。
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