時間制限食は更年期の女性ホルモンを変える?研究結果を解説
2023年、学術誌Obesityに掲載された研究では、閉経前後の女性23人を対象に8週間の時間制限食を実施し、性ホルモンの変化を調べました。テストステロンやエストロゲンは変わらず、DHEAだけが減少するという結果に。
時間制限食は更年期の女性ホルモンを変える?研究結果を解説
米ノースウェスタン大学の研究チームが、閉経前の女性12人と閉経後の女性11人、合計23人を対象に、1日46時間の食事ウィンドウ内で食事をする生活を8週間続けてもらいました。テストステロンやエストロゲンなど、ほとんどの性ホルモンに変化はありませんでした。ただしDHEAというホルモンだけは、約1314%減少しました。
医学的な注意事項: この記事は、発表されている研究を情報提供のみを目的として要約したものです。医学的なアドバイスではなく、専門家の指導に代わるものでもありません。断食を始める前には、特に持病がある方や薬を服用中の方は、必ず医師に相談してください。
簡単にまとめると
- 調べたこと: 1日の食事時間を短くすることで、女性の性ホルモンが変化するかどうか。
- 研究者: ノースウェスタン大学のファイザ・カラム氏らが実施し、2023年に学術誌「Obesity」に発表。
- 対象人数: 女性23人(閉経前12人、閉経後11人)。正確な年齢は要旨に記載なし。
- 期間: 8週間。
- 結果: ほとんどのホルモンは変化しなかったものの、DHEAというホルモンだけが約13~14%減少しました。
- 元の研究を読む: Obesity 2023の論文を見る →
この研究で調べたかったこと
「何時間も食事を抜くと、ホルモンバランスが乱れるのでは」と心配する女性は少なくありません。この研究チームは、それを実際に確かめようとしました。閉経前の女性と閉経後の女性を比較し、両方のグループに1日のうち短い時間だけ食事をしてもらったのです。
このサイトでは他にも女性ホルモンに関する研究を紹介しています。時間制限食で女性ホルモンは変わる?答えはノーや間欠的断食と卵巣予備能の関係もあわせてご覧ください。
研究の対象者
| グループ | 人数 | 内容 |
|---|---|---|
| 閉経前の女性(まだ月経がある) | 12人 | 1日4~6時間の食事ウィンドウ内で、8週間食事をした |
| 閉経後の女性(閉経を迎えた) | 11人 | 同上 |
| 比較グループ | 要旨に記載なし | 要旨に記載なし |
対象者について: 23人全員が肥満のある女性でした。更年期の移行期(閉経周辺期)にある女性や男性は、この分析の対象外です。正確な年齢は要旨に記載されていません。
実際の食事方法: 全員が1日4~6時間の食事ウィンドウ内で、すべての食事を済ませました。これを8週間続けました。ウィンドウの外で何を飲んでよかったかは、要旨に記載されていません。
結果はどうだったか
両グループとも体重は減りましたが、ほとんどのホルモンは変化しませんでした。
| グループ | 体重の変化 |
|---|---|
| 閉経前の女性 | 体重の約**3%**が減少 |
| 閉経後の女性 | 体重の約**4%**が減少 |
| 比較グループ | 要旨に記載なし |
- 体重の減り方は両グループで似ており、意味のある差はありませんでした。
- テストステロンは、どちらのグループでも変化しませんでした。
- アンドロステンジオン(テストステロンやエストロゲンに変わることがあるホルモン)も変化しませんでした。
- SHBG(血液中でホルモンを運ぶたんぱく質)は、両グループとも変わりませんでした。
- エストロゲンとプロゲステロンは、閉経後の女性のみで測定されましたが、変化はありませんでした。
- 副腎で作られるホルモンであるDHEAは、両グループとも約13~14%減少しました。
変化しなかったもの
- テストステロンは、閉経前・閉経後どちらの女性でも変わりませんでした。
- アンドロステンジオンは、両グループとも変わりませんでした。
- SHBG(ホルモンを運ぶたんぱく質)は、両グループとも変わりませんでした。
- エストロゲンとプロゲステロンは、閉経後の女性のみで測定されましたが、変化はありませんでした。
- この研究では筋肉量は測定されていないため、変化があったかどうかは分かりません。
研究者たちのコメント
研究者たちは、アンドロゲン(男性ホルモンの総称)とSHBG(ホルモンを運ぶたんぱく質)は両グループとも安定していたと述べています。そして、閉経前・閉経後を問わず、唯一減少したホルモンがDHEAだったとしています。
この結果が意味すること
- 閉経前の方へ: この研究では、短い食事ウィンドウで8週間過ごしても、主なホルモンは安定していました。
- 閉経後の方へ: エストロゲンとプロゲステロンは、研究開始前と比べて減少していませんでした。
- 1つだけ減少したホルモンがある: DHEAは両グループとも減少しました。これが長期的な健康にとってどんな意味を持つのかは、まだ分かっていません。
- 体重減少はどちらもほぼ同じ: 閉経前でも閉経後でも、体重の減り方は両グループでほぼ同じでした。詳しくはラマダン断食と更年期のホルモンもご覧ください。
- 小規模な研究であること: 参加者はわずか23人なので、あくまで初期段階の結果として捉えてください。時間制限食で女性ホルモンは変わる?答えはノーもあわせて参考にしてください。
- まずは医師に相談を: ホルモンに関わる病気がある方は、短い食事ウィンドウを試す前に必ず医師に相談してください。
この研究では分からなかったこと
- 参加者はわずか23人(閉経前12人、閉経後11人)でした。
- 期間は8週間だったため、1年後にどうなるかは分かりません。
- 参加者全員が肥満だったため、体重がそれほど多くない女性にも同じ結果が当てはまるとは限りません。
- 更年期の移行期(閉経周辺期)にある女性は、完全に対象外でした。
- 通常の時間帯に食事をする比較グループについては、要旨に記載がありませんでした。
- 研究記録によると、資金提供は米国立衛生研究所(NIH)によるものです。
研究の詳細データ
| タイトル | Effect of time-restricted eating on sex hormone levels in premenopausal and postmenopausal females. |
| 掲載誌 | Obesity (Silver Spring, Md.) |
| 発表年 | 2023年 |
| 研究デザイン | 臨床試験の二次解析 |
| 参加人数 | 23人 |
| 期間 | 8週間 |
| 主任研究者 | Faiza Kalam |
| 所属機関 | 米ノースウェスタン大学予防医学科(米国イリノイ州シカゴ) |
| 資金提供 | 米国立衛生研究所(NIH) |
| 出典 | PubMedで見る → |
Kalam, F., Akasheh, R. T., Cienfuegos, S., Ankireddy, A., Gabel, K., Ezpeleta, M., et al. (2023). Effect of time-restricted eating on sex hormone levels in premenopausal and postmenopausal females. Obesity (Silver Spring, Md.). PMID: 36203273
よくある質問
間欠的断食は女性のエストロゲンを減らす?
この研究ではエストロゲンは閉経後の女性のみで測定されましたが、8週間で変化はありませんでした。
時間制限食は女性のテストステロンに影響する?
いいえ。この研究では、閉経前・閉経後どちらの女性でもテストステロンは変わりませんでした。
DHEAとは何?なぜ減少したの?
DHEAは副腎で作られるホルモンです。両グループとも約13~14%減少しましたが、その理由についてこの研究では説明されていません。
更年期の女性が時間制限食をしても安全?
この小規模な8週間の研究では、ほとんどのホルモンに悪影響は見られませんでした。ただし、長期的な安全性を証明するには、期間も規模も十分ではありません。
短い食事ウィンドウで、女性はどのくらい体重が減った?
閉経前の女性は体重の約3%、閉経後の女性は約4%減少しました。
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